アバルト TEZZO 595(シリーズ4)
アバルト TEZZO 595 LXY(シリーズ4)は、180ps仕様のアバルト 595 コンペティツィオーネがベースだ。180psといえば、アバルトとフェラーリのダブルネームを持ち、1696台のみが限定生産されたアバルト 695トリブート・フェラーリと同じ最高出力である。
じゃじゃ馬的な楽しさがある595だが、そのようなハイスペックなアバルトをカスタムするにあたりTEZZOが心がけたのは、硬く、うるさい、スパルタンではなく、ECUチューン-DTT(デジテック by TEZZO)で大きくパワーアップしながらも、ドライバーとのコンタクトに関しては“クルマと格闘する”のではなく“クルマと対話する”ということだった。ショートホイールベース、ナロートレッドのアバルト 595をうまく躾けることを目指したのだ。
速さと快適性が高い次元で両立したスポーツ&ラグジュアリー仕様の「LXY」=大人が乗って日常的に使えるデイリースポーツとなることを狙っているといえ、純正のポンポン跳ねる足まわりをしっとり動くサスペンションに変更。サーキット走行までを視野に入れると足を硬くして限界を上げがちだが、TEZZOでは前後のバランスをとりつつ、リアをしっかり接地させて、誰もが安心してアクセルを踏めるようなセッティングにすることでタイムアップにつながるようにしている。
また、朝晩の始動時や街中での走行時に気を遣う純正オプションマフラー(少々バラつき、ガラガラする)と比べて、アイドリング時の排気音は控えめながら、アクセルを踏むとスポーツカーらしい明快かつ心地よい澄んだサウンドを楽しむことができるTEZZO lxy スポーツマフラー for アバルト 595 コンペティツィオーネ MT 180ps(サイレンサーの内部を純正のような仕切り板で閉ざす構造ではなく、サイレンサーの内部をストレート構造とし、独自の仕組みで排気の抜けのよさと消音を実現。排気抵抗がなく、高回転まで気持ちよく回る)に変更している。また、ブレーキパッドは、ダストが少ないクリーンスポーツを採用し、公道での普段使いが楽しい、快適・快速仕様となっている。
純正のポンポン跳ねる足まわりと近所迷惑ではないかと感じてしまう爆音マフラーは、たしかに納車当初こそ楽しいと感じる。しかし、次第に飽きてくるというユーザーの声があり、アバルト TEZZO 595 LXY(シリーズ4)に装着した“クルマと対話する”ためのパーツ群はそれに応じたものだ。アバルト TEZZO 595 LXYは、595シリーズに慣れ親しんだベテラン・オーナーが欲しくなるデイリースポーツだといえる。
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